多汗症とわきが
多汗症:アポクリン汗腺の影響によるわきが
多汗症・わきがの元になるのが、アポクリン汗腺です。
アポクリン汗腺とは、わきの下にある分泌腺です。
アポクリン汗腺から、分泌される汗には、脂肪酸が含まれていて皮膚の表面に潜んでいる細菌を分解してわきが物質へ変化し、多汗症・わきがの原因につながります。
また多汗症・わきがの症状が強い人は、色素を含む汗を分泌することから、洋服に黄色い汗ジミができることがあるようです。
アポクリン汗腺は、皮膚の表面に開口している、もう1つの分泌腺のエクリン汗腺とは違って、毛穴の奥に開口していて、エクリン汗腺より、約10倍の大きさの汗腺であり皮膚の下の奥に位置するといいます。
アポクリン汗腺は、髪の毛穴には存在せず、わきの下、中耳、乳首、陰部などの体毛の毛穴に潜んでいるといいます。
アポクリン汗腺からでる汗の量としては、とても少なく、脂肪、たんぱく質、蛍光物質を含んでいるので、汗としては粘り気を持つようです。
多汗症:わきがの元は皮脂腺
わきがの元になるものに皮脂腺の存在があります。
皮脂腺というのはわきの下にある分泌腺のひとつです。
皮脂腺とは、アポクリン汗腺と同じように、開口部が毛穴の中にあって、このアポクリン汗腺からは汗ではなく脂肪酸が分泌されます。
皮脂腺で分泌された脂肪分は、皮膚の表面では、エクリン汗腺から出た汗と混じり合って肌を保護する役目をしています。
この皮脂腺が活発に働き、脂肪分泌が多いと、肌が脂っぽくなりますが、反対に脂肪分泌が少ないと、肌が乾燥してしまいます。
にきびや吹き出物は、皮脂腺から分泌される脂肪分が多いときに、雑菌を繁殖させることからできると考えられます。
皮脂腺から分泌される脂分は、皮膚に潤いを与える大切な役目があるのですが、多汗症、わきがの臭いの元を作ってしまうというマイナスの働きもします。
皮脂腺には、臭いを出す機能はないので、健康な状態にいる人には、多汗症、わきがの臭いの元を作ることはありません。
しかし、皮脂腺が強く刺激を受けたり、皮脂腺内に酸化物質が増えたり、脂肪の多い食事をとったりすると、脂肪酸が酸化されやすくなることから、多汗症、わきが臭の元の原因となってしまうようです。
多汗症やわきがと遺伝との関係は?
多汗症、わきがは遺伝するのでしょうか?
多汗症、わきがは人間の体質であることから、両親から受け継がれるのが普通のようです。
統計的には、両親が共に多汗症、わきが体質の場合は、その子供に現れる確率は80パーセント、
両親のうちどちらか片方が多汗症、わきが体質の場合は、50パーセントの確率で、子供に遺伝するようです。
これらの統計は、全ての多汗症の人に当てはまるものではないようですが食生活やストレスなどの、環境も要因も大きく影響しているようです。
思春期はアポクリン腺が未発達なため、多汗症、わきがの臭いが目立ちにくく遺伝しているかどうかわからないことがあります。
また、祖父母や親戚に多汗症、わきが体質の人がいると、子供の両親は多汗症でも、わきがでもなくても、子供が多汗症、わきが体質になることがあるようです。
多汗症:わきがは伝染する?
多汗症やわきがは人から人に伝染することがあるのでしょうか?
多汗症やわきがは、個人のアポクリン腺から出る汗が原因なので、伝染することはないようです。
ですから風邪のウィルスのように多汗症やわきがの臭い物質が、人の肌や鼻の粘膜に付着して、人から人へ伝染したり、感染したりすることもないようです。
しかし、多汗症やわきが体質で、臭いが強い症状の人が着ていた洋服を借りて、着るようなことがあれば、一時的にわきがと似た臭いがすることがあるようです。
この原因は、借りた洋服に付いていた、多汗症、わきが体質の人のわきの下にあるジフテロイド菌と、わきがの臭いの元であるアポリポタンパクが、下着などに付着していて、少し時間が経つと、わきがの臭い発生と同ように臭いの現象が起こるためだと考えられているようです。
このようなわきがのような臭いは一時的なものですから、時間が経てば、自然に解消される臭いです。
伝染や感染ではないので、心配はいりません。
多汗症:わきがはどう判断されるか?
自分自身が多汗症でありしまもわきが体質であるかどうかという判断はなかなか出来ないことが多いようです。
しかも、どの程度の多汗症、わきがなのかという判断に至ってはさらに難しいのではないでしょうか。
多汗症のわきがかどうか判断する方法の1つに「試験切開」という方法があります。
「試験切開」というのは、試験的に皮膚を切る方法です。
わきの下に、最小限の麻酔をかけて、中心部を約1~2ミリ小さく切開し皮下を直接観察することにより、多汗症そしてわきが症状を起こしているかどうかが判断されます。
多汗症、わきがの臭いの原因であるアポクリン腺を、実際に目で見ることがアポクリン腺の密度を確認する判断材料となるようです。
ですからその人がわきが体質なのかどうか、わきが体質の程度直接観察により判断することが可能のようです。
また、アポクリン腺が原因なのか、その他のエクリン腺が原因なのかということも、同時に判断できるといいます。
この試験切開は5分程度の観察ですむようですし、痛みなどもないということです。
多汗症・わきがと耳垢の関係とは
多汗症、わきがの体質の人には耳垢が湿っている人が多い傾向にあるようです。
その理由は、耳の穴にもアポクリン腺が存在することにあります。
そして耳の穴からのアポクリン腺からの分泌量は多いので、耳垢が湿ることになるようです。
普通耳の中にはエクリン腺がないものですから、外耳道や耳垢が湿っているということは、
アポクリン腺からの汗が原因であることになります。
アポクリン腺が外耳道にあるということで、体の中で最もアポクリン腺が多い場所であるわきの下にも多くのアポクリン腺があるということが考えられ、そのことから、多汗症、わきが体質ではないかと判断されるようです。
しかし、必ずしも耳垢が湿っているからといって、100%の人が多汗症やわきが体質であとは断定できません。
それは、多汗症、わきが体質でなくとも風呂上りや、運動直後、または精神的な興奮や緊張から、アポクリン腺の活動が刺激され、外耳の外側のエクリン腺の汗と混じって、耳垢が湿ってしまうこともあるからです。
しかし、普段から常に耳垢が湿っている人の場合は、多汗症、わきが体質の疑いがあるかもしれません。
多汗症:わきがについて
人の身体には汗を出す汗腺がありアポクリン腺とエクリン腺と呼ばれています。
アポクリン腺とエクリン腺は、普通は皮膚の中にあります。
普通に汗をかく時は、だいたいがエクリン腺の方から汗をかきますが、エクリン腺から出た汗は体温の調節に大切な役割をしています。
エクリン腺から出た汗は、ほとんどが水分なので、臭いはほとんどありませんので、わきがの症状には、あまり結びつかないようです。
一方、わきの下にあるアポクリン腺という汗を出す汗腺から出た汗には、脂肪酸と皮膚の表面の雑菌や細菌などが混じり合っているので、汚染されて悪臭を出し、それがわきがとなってしまいます。
わきがの臭いは、わきの下からの鼻をつくような感じの、不快な臭いです。
アポクリン汗腺は、特に思春期の頃のホルモンのバランスが活発になる頃に、活動を開始します。
思春期の頃にわきが症状が出始める人が多いのもこのためです。
多汗症:日本人のわきがの割合
多汗症またはわきがになる人の割合は、欧米人が約8割、日本人は約1割未満といわれています。
その違いには、食生活の違いが大きく影響しています。
欧米の人は、食事には肉類や脂肪分を多くつかいます。
一方日本人は、和食が中心で肉類や、脂肪はあまりとりいれないのでわりとさっぱりとした食事を
摂っています。
肉類や脂肪分を多く摂取すると、多汗症、わきが体質になるといわれています。
こういった古くからの食生活の違いで、長年の間に、体質の違いが出て、欧米ではわきが体質の人が増えてきたようです。
しかし日本でも最近では、食生活が欧米化してきたと言われ、以前に比べ肉類や脂肪分の多い食事を摂るようになってきました。
そのために、日本でも多汗症、わきが体質の人の割合が増えている傾向にあるようです。
多汗症をふやさないためにも食生活を見直してみることが、大切のようです。
多汗症 わきがと体臭の違いとは
多汗症の人のわきがと、体臭そのものには、違いがあるのでしょうか?
一言で言えば、多汗症の人のわきがはと体臭の違いは、臭いを抑えることができるかどうか
で違います。
例えば、口臭は歯の治療などをすることにより、臭いを抑えることができますしまた、頭や体の臭いは、洗髪や洗浄によって、臭い自体を消すことができます。
しかし、残念ながらわきがの臭いは、軽るくすることはできても、完全になくすことは
不可能だといいます。
また、不潔にしていると、体臭などから、わきがになると思われがちですが、清潔にしていても、わきがを完全になくすことはできないようです。
また汗のにおいとわきがの臭いも違います。
大量の汗をかいたときや、不潔にしていたときの汗臭さも不快なものですが、消すことができる臭いなので、わきがとは違います。
多汗症:脱毛でわきがの臭いはおさえられる?
多汗症、わきがには独特の強い臭いがありますが、その臭いをはなつ原因の一つに、わき毛の存在もあるようです。
人の体の中でわきの下という部分は、腕と胸の間で密閉されているので、汗がこもりやすく、湿りがちです。
さらに、わき毛が密集していて、多汗症、わきがの原因となるアポクリン汗腺や皮脂腺も密集しているのです。
わきの下は、わき毛の毛穴から、常にアポクリン汗や皮脂が分泌しているところといえます。
また、毛の量が多いと、アポクリン汗腺も多い傾向にあるようで、アポクリン汗や皮脂がわき毛にからんで、皮膚表面にとどまり、臭いを周囲に発散させてしまうことになります。
そこで、多汗症、わきがの特有の臭いをおさえる方法としては、わき毛を脱毛する方法もあるといいます。
しかし脱毛では、多汗症、わきがを根本的に治療することはできないので、強い臭いのあるわきがの人には効果が期待できないようです。
比較的軽度の多汗症、わきがの症状なら、脱毛によって、わきがの臭いをおさえることができるようです。
多汗症、わきがは年齢と関係があるの?
多汗症、わきがが発症するのは年齢と関係があるのでしょうか?
一般的に多汗症、わきがの体質は思春期に強くなると言われています。
しかし、多汗症、わきがの体質は、生まれつきの遺伝で決まるので、思春期に急に体質が変わって多汗症、わきがになるということはないようです。
臭いの強さとしては、一般的に、女性は生理が始まってから、2~3年が経ったころからで、男性は思春期が始まる少し前から、だんだんと臭いが強くなってくるといわれています。
男女とも高校生くらいの年齢になると、大人のアポクリン腺になっていくのだそうです。
しかし、生まれつき多汗症、わきが体質で、アポクリン腺の量が多いからといって、必ずわきが症状がでることはないそうです。
たとえば、ホルモンの分泌の関係で、思春期や20歳前半までは、多汗症、わきがの症状が出なかったけれども、何らかのきっかけで急に症状が出て来たという人も例外的にはあるようです。
また、出産や更年期のホルモンバランスの変化によって30歳を過ぎてから、臭覚が変化し臭いを不快に感じるようになったため、多汗症やわきが症状が強く感じられるようになる人もいるようです。
多汗症、わきが症状のチェック項目とは
多汗症・わきがとは、一般的にわきの下に大量に汗をかき、独特の臭いを出す症状のことをいいます。
体臭があるから、わきがであるとか、汗とよくかくからわきがであるとは必ずしもいえないようです。
自分がわきがだと思っていても、汗かきなだけだったり、または他の原因があったり、その判断はなかなか難しいものです。
そのような人は簡単なチェック項目で、多汗症、わきがの体質かどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか。
・耳あかが湿っているほうだ
・わきの下に汗をかきやすい
・わき毛が太い、又は濃い
・緊張するとわきの下に汗をかく
・わきの下の臭いを指摘されたことがある
・洋服のわきの下の部分に、黄色い汗ジミができやすい
・わきの下が臭う
・油っこい食べ物が好きである
・乳製品や肉をよく食べる
・わきの下の皮膚の色が濃い
・家族にわきが体質の人がいる
以上の項目をチェックしてみましょう。
もしあてはまる項目が一つでもあれば残念ながらわきがである可能性があるようです。
もちろん絶対に必ず、多汗症、わきがということではないようですが、疑わしい場合は病院や医師の診断を受けてみることをおすすめします。
男女で違う多汗症、わきがの人のとわき毛の特徴とは
多汗症・わきがの体質である人は、わき毛にもある特徴がみられるといいます。
まず多汗症、わきが体質の人は、わき毛の量が普通の人よりも多い傾向にあるようです。
多汗症、わきがの人のわき毛の量が多いということは、毛穴に開口しているアポクリン腺が多いことによるようです。
女性の多汗症、わきが体質の人の場合は、わき毛が太めである傾向にあり、場合によっては1つの毛穴から2本はえている人もいるようで、わき毛の毛根も大きい傾向があるのが特徴です。
一方男性の多汗症、わきが体質の人の場合は、わき毛が太くはなく、むしろやわらかく猫の毛のようなわき毛である傾向であるようです。
また、そのやわらかい毛に、もし白い粉のようなものが付着するようならわきがを疑ったほうがよさそうです。
その白い粉というのは、アポクリン汗腺の結晶だからです。
このように、多汗症、わきが体質の人のわき毛の特徴は、男女間でで違いがみられるようです。
多汗症:わきが手術の費用は?
多汗症、わきがの治療を手術で行うことになったとき、
その手術にかかる費用はどのくらいかかるのかと気になりますよね。
一般的には多汗症、わきがの手術は、時間がかかる手術ほど料金が高くないといいます。
多汗症、わきがの手術で、吸引法などの比較的簡単で短時間で済む手術などの治療法だと、
割と安い料金で済むようですが、その反面効果は低いということです。
また、多汗症、わきがの症状によっても手術の料金が変わってきます。
多汗症、わきがの手術の剪除法などはおよそ25万~30万円くらいの費用が、
吸引法などでは10万円くらいの費用がかかるといわれています。
多汗症、わきがの手術には、保険が適用される場合もありますので、
そのときは3割くらいの料金の負担で済むようです。
美容外科などで手術を受ける場合は保険の取り扱いがないところもありますから、
事前によく調べておく必要があります。